てくてく

日々の作曲に

modulated iの作曲途中

effector10個とmodulated10個とコーダ(?)のセクションから成るこのオケも最後のmodulatedセクションまで来た。

 

学生の頃の記憶を前に書いたのでその続き。

4回生の時、三上君とその他の人たちとで川島先生を囲み勉強会のようなものにたまに参加していた。その最初に参加した時、確か一つ上の学年でもう卒業されてた井上さんがサンプルで書いたヴァイオリンのわずかなテクスチュアを巡って川島先生が延々と講義をしていた。その時僕は作品発表会のための弦楽四重奏を書いていて相当書くのに困っていた。一応リファレンスする作曲家と作品があったのだけど「こりゃほとんどコピーじゃないだろうか」と思うほど真似て書いていて、これでいいのかなと不安になっていた。そこでその勉強会のあと、川島先生を呼び止めて相談したところ、「たとえ模倣であってもそこにあなたなりの視点を与えることができればそれは学習として充分な意義があるのですよ」と言われ自分なりの視点を見いだすことなど出来てもいないのになんだかホッとした。しかしよく考えれば学生はみんな自身の曲のことをよく「いやーただの模倣だから」てなことを言ってたもんだけど、模倣ってすごく難しいはずでただ形を真似るのは模倣ではなく単に形態模写に過ぎず、模倣しようとする先人の曲の構造的な核というか一種のアルゴリズムというか、その曲に潜む内在論理のようなものを取り出さねばならない。つまり例えばドビュッシーの曲をリファレンスにして模倣作品を書こうとするならドビュッシー「っぽい」曲ではなくドビュッシー「らしい」曲にならねば模倣とは本来言えないのじゃないだろうかとずいぶん後になって思った。

 

というところまで書いて、今から小島剛一さんの講義があるので出かけて帰ってから作曲の続きをするとしよう。