てくてく

日々の作曲に

あ、サーリアホだけど

審査員がサーリアホだからこういったコンセプトになったわけでは当然なく、自分自身に引き寄せてオーケストラというものを(ついては現代音楽というものを)考えた結果そうなっただけの話。そもそも審査員が誰であっても正直そんなことはどうでもいい。

 

昨日、今日と浄書したスコアの一部。今までこんな感じの曲書いたことないな。

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この下のセクション、この曲の中で自分としては少し気に入ってる。

この「effector h」のアイディアとしては、ほとんど低音楽器だけが鳴っていてピアノは最低音を中心に使い、トロンボーンも低い音程ばかり。他はコントラバス。これだけ低音楽器ばかりが同時にしかも微分音程を伴いながら細かなリズムで動いたとしても構造的には認知するのが難しい(というか出来ない)。そしてそのあとクラリネット重音奏法で微細な音程で3拍分鳴り、再び低音楽器群が響く。しかし同じリズム構造は出てこない。リズム構造も音程の差異も認知不可能。しかし「さっきとは少し違うみたいだな」という程度の違いは恐らく認識できる(出来ない人もいるかもしれない)。そして全体の拍節構造自体は4分の2プラス8分の1拍子、4分の3拍子、の2つが交互に出て来る。この拍節構造自体はただの繰り返しだし、わかりやすい。大まかで認知可能な差異と細かすぎて認知出来ない2つの状態を提示するこのエフェクターの次に来るセクションは一体どんな状態へとモジュレートするのか?

といったところ。

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