てくてく

日々の作曲に

modulated g作曲終了

今日は4時間半で今日の分の作曲終了。日記のタイトルのmodulated gとはセクションの名前。曲名はまだ決めてない。

 

オケのアイディアとしては、大きく二つのものから成る。そしてそれぞれが10個のセクションに分かれており、最後の1セクションにこの曲のオチの部分が来て終わる。

大きく分かれた2つのセクションとは、まず「エフェクター」と呼ばれるものと「エフェクトされるもの」の2つがある。エフェクトされるもの、という言い方はヘンテコなのでエフェクターの影響を受けてモジュレートしたという意味で「modulated」と呼ぶ。エフェクターも「effector」と綴ることにしよう。

シンセサイザーで言うところの、あるいはギターで言うところのあのエフェクターのことだ。この「effector」には10個の異なる特徴を備えたeffectorが用意されている。例えて言うなら「コンプレッサー」とか「リバーブ」とか「ディレイ」とか。

 

順を追って説明すると、なんの影響も受けていない(つまりeffectorの影響を受けていないピュアな状態の)音響をまず用意する。ピュアな状態の音響と言ってもそれは恣意的なものでこの作品の冒頭では弦楽器群で白玉の長い音価で示されたナチュラルハーモニックス音の音響を用意し、それをeffectorの影響をまだ受けていない音響ということにしている。

 

それを「effector a」から順番に10個の「effector」セクションに放り込んで変容させていく。放り込むと言ってもまず「effector a」というなにがしかの特徴を備えたセクションの音楽が45秒ほどあり、その次にこのeffectorの特徴によって音響を歪められてしまった冒頭のナチュラルな音響の変容した姿を示す。これを「modulated a」セクションと名付けておく。ひとつ注釈を入れるなら、本来エフェクターとはそれ自体は音を発しない。エフェクターに何か音を放り込むことによってそのエフェクターが持っている、音を変化させるパラメーターによって入力した音が変化して出力されるわけだからこのオケのように「effector a」が何か音を発するということは本当の意味では間違いである。でもこのオケでの「effector」が発する音はそのパラメーターに等しいという考え方を採用している。何かしらの特徴を備えている(例えばこの「effector a」は非常に小さくて微細な音響特性という"パラメーター"を持ったエフェクター)わけだ。冒頭のピュアな音響はその特性に浸食され「modulated a」となり、次々に現れる「effector」の影響を受けてどんどん歪められる。現代音楽にありがちないわゆる”変容"はただの"変奏"であるが、ここではeffectorの影響は堆積的に残り、要素同士の混合により新たな音響もそこかしこに生まれてくる。10個の「effector」を通過するうちにどんどんmodulateされていき、原型をとどめない。そして最後のセクションでは予想だにしない結果が待ち受けている…。という寸法。ちょっと回りくどい上にあまり上手く説明できてないけどこんな感じ。

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