てくてく

日々の作曲に

夏田昌和インタヴュ

アラザル」第9号の中のama2さんの夏田さんのインタビューを読んだ。面白い!

ベタな言い方だけど作曲家夏田さんは学生の時から好きだったけど、もっと好きになった。

 

ちょっとびっくりしたのは夏田さんは絶対音感じゃなく相対音感を持っているとのこと。あんなに精緻な音響を作る人はさぞかし精度の高い絶対音感を持っているんだろうなと思っていたらそうじゃなかったとは…!リゲティラッヘンマンスクリャービンもなかったことを知った時より衝撃を受ける。たぶんストラヴィンスキーもなかったんじゃないだろうかと僕は思ってる、いや、ストラヴィンスキーの自伝をちゃんとまだ読んでないけど。

 

同級生の望月京さんは相当に優れた耳を持っているのは知ってた。なのでインタビュー中にあった「耳じゃないところで勝負しよう」というのは絶対音感がないことを多少のコンプレックスとしている僕みたいな人間にはシンパシー感じてしまうなぁ。いやそりゃ夏田さんのようなすごい人が思ったことに簡単にシンパシー感じるのは恐れ多いけども。

 

あと、グリゼイとのレッスン時のこととかどういったことを考えながら作るのか、その作家としての態度というものをご本人が話されたことを活字として読めたのは嬉しい。続きが早く読みたい!!

 

絶対音感の話で思い出したけど、大学の作曲科で同期の土佐君というのがいて、彼は絶対音感があったんだけど「僕は絶対音感あるけどピアノ無しじゃ作曲が出来ない。頭の中で音が鳴らないから」と言ってたな。そん時はそんなことってあるのか?と半信半疑だった。でもつまりは「頭の中で鳴らない」というのはこの場合作曲するにあたって「自身の中から未知なる音が聴こえてこない」という意味だと思う。だから絶対音感はあれば便利この上ない、でも無くても作曲は出来る。未知なる音を「聴きだそう」とするかどうかは本人の問題だものなあ。